融けるデザイン ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

融けるデザイン ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論を読みました

最近外部のデザイナの方と協働する事が多いため、デザインに関する興味が上がっている。「エンジニア + デザインに興味がある」という人に対しておすすめの本はないか?と社内で聞いてみたところ、この本を勧められた。

どんな本?

情報技術に関連する人たちに向けた、体験設計に関する考え方が書かれている本。「透明性」と「自己帰属感」という言葉を軸に、アフォーダンスで有名なギブソンが提唱する生態心理学の考え方に則り、道具と身体、環境と行為の関係性を丁寧に解説している。パソコン、スマホ、IoTと、インターネットと生活の境界が少しずつ曖昧になっている今の時代において、デザインに求められていることはヒトや生活を中心とした体験設計であり、この本を通してそれらの重要性を学ぶことができる。

感想

  • 読み物としても面白いし、新しい考え方を与えてくれるいい本だった。

  • 丁寧に議論を積み重ねて書かれているので、結構読みやすい(2章,3章は純粋に難しくて何回も読んだ)

  • デザインとタイトルにあるが心理学の本と言っても良いかもしれない。哲学的な要素もある。

  • 2015年頃に書かれた本なので、IoTという言葉が結構でてるなぁって思う

  • 自己帰属感という考え方を初めて知ったし、この考え方や軸は汎用的で強力だと思った。プロダクト開発をするときに意識してみたい。

    • 自分が操作しているゲームのキャラが壁にぶつかると「痛っ」って声が出てしまうのはそういうことなのかもしれないって思った

  • 世界は一つのOSみたいな考えは、これまで自分の中でも薄っすらと感じていたことだった。

  • 環境と行為に関する観察を日常的に行っていきたい。