2022年に読んだ本

随時更新していく。上に行くほど最近読んだ本。

タイトルだけ見ると打算的で実利的な本に見えるかもしれないが、コミュニケーションの大事なところを教えてくれる本。

人は本来助けることができるし、それによって満足感を得ることができる生き物である。一方で、依頼することに対して、過度な不安を依頼する側は持っており、その結果本来得られるはずだった満足感が得られないというもったいない状態になっていることが少なくない。

この本ではなぜ依頼するのことが難しいのか?どういう頼み方がイケてないのか?やる気にさせるためにはどうすれば良いのか?が書かれている。

決して利己的な本ではなく、相手を思いやる内容の本。

12/14読了


仕事でちょっとしたプロジェクトを任されることになったので読んだ本。

PjMとしての勘所が説明されていて自分にとってちょうどいい本だった。

物語の会話が少し当たりきつそうに見えるので実際はもうちょっとマイルドに話したほうが良さそう。

あとお話の中で、失敗する側のプロジェクトマネージャーが尽く悲惨な運命になっていて笑ってしまう。

12/10読了


「考える技術・書く技術」を社内で紹介するために、もう少し関連する本を読んでみるかと思って読んだ。

ピラミッド原則を活用してどのように考えるべきかが端的に紹介されているいい本だった。具体例が多く読みやすい。「考える技術・書く技術」が抽象的な本だとすれば、この本は具体的な本だと思った。合わせて読むと効果ある

12/1読了


社内で紹介するために再読。

ピラミッド原則を紹介している本。ピラミッド構造で考え、表現することで自分の考えが整理され、相手にわかりやすく伝えることができる。ピラミッド構造は縦の関係と横の関係で構成されており、思考を進めていくごとにこの関係性をチェックすることで考えを推敲していく。ピラミッドの最上部は読み手の疑問に答える必要があり、文章に「導入部」を挿れることで読み手に「疑問」を想起させるとより良くなる。

やっぱりいい本。

11/29読了


2人の読書家が「本の選び方」「本の読み方」「アウトプットの仕方」を紹介している本。技術書に特化しているようなタイトルだが、中身は一般的な読書術の本のように感じた。ただ、言葉の使い方や思考のモードがエンジニアのそれなので読みやすい。90分読書法や、一点突破読書法など、いくつか気になるテクニックがあったので試してみる。

11/25読了


ラテラル・シンキングを紹介した本。具体例が多く紹介されており、読んでいて飽きない。

内容はそこまで深くはなく、1時間程度で読める本。 11/24読了


エンジニアリングの活動の本質は不確実性を減らすことである。この本では一貫してその主張をしており、それを行うための考え方、方法を紹介している。

1章では個人の思考に関して書かれており、認知の歪みを持つ(持ちうる)人間が不確実性に対して強いストレスを感じる理由が説明されている。個人的にこの章が一番役に立った。

2章ではメンタリングに関して書かれており、1章の内容をメンター/メンティー間に拡張した内容が書かれている。

3章ではアジャイル開発とチームに関して書かれており、チーム全体でメンタリングする組織にすることの重要性とそれを補助する方法が書かれている。アジャイルに関する歴史が興味深かった。

4章ではチームで不確実性に対応するための心構えや方法が書かれている。インセプションデッキやデリゲーションポーカーなど、割とHow寄りの事が書かれている。個人的にはエージェンシースラックという言葉が面白かった。

5章では組織が持つ力学に関して書かれている。組織構造には力学があり、それに人は引っ張られる。つまるところシステムアーキテクチャも組織構造も本質的には同じであることが説明されている。

とても読み応えがあって面白かった。

11/20


「失敗学」で有名な畑村洋太郎による設計の本。失敗学について前提知識として2章までで紹介しているが、メインである3章はとても読みごたえあった。特に3-2章はおすすめ。きれいな設計は論理的であるが、その設計を見つけ出すプロセスは論理的ではない。絶え間ない試行錯誤と論理の飛躍が欠かせない。

ここでの設計は工学の文脈で書かれているが、ソフトウェアの設計にも役に立つ知見が非常に多くあった。

10/30読了


事典のような異常な分厚さの本。独学について書かれており、必要なマインド、情報の探し方、学び方について、55の技法が書かれている。この本における独学の範囲は幅広く、「ちょっと知りたい」という程度から「その道を極める」レベルまである。そのため手法も日常の合間にできそうなものや、小手先のようなお手軽なものもあれば、1ヶ月ぐらい休みを取らなければ(少なくとも自分には)できなさそうなものもある。自分の温度感や、目的にあったものを採用していこうと思う。

とにかく、読むと何かを学びたくなる本。

10月10日読了


人間の認知能力を上手に利用したデザインは、ユーザーにとって使いやすくビジネスをより成長させていく効果がある。その中で、ビジネス側だけが一方的に得をするようなUIデザインのことをダークパターンと呼ぶ。ダークパターンはユーザーからの反感を買いやすい一方、慣例的に許されてしまっているものも存在している。このような曖昧な状態において、ダークパターンから脱却する決断ができる企業は多くない。

この本では人間特有の認知の解説とそれに対応するUIおよびダークパターンが紹介されている。目先の数字を追いかけていると、誰しもがダークパターンを作り出す可能性がある。プレッシャーの強い組織はその状況を補助してしまう。 普段の開発を行っていく中で、ダークパターンになっていないだろうかという感覚を持って開発していきたい。

10月8日読了


PdMに興味を持ったので読んでみた。サブタイトルにあるように、プロダクトを作っていく上で重要な考え方が物語形式で説明されている。今の会社の進め方ととてもマッチしており、「うんうん」という感じで1時間程度で読むことができた。新しい知見が得られた訳では無いが、これまでの経験が言語化された本だなという感じで、新しくジョインしてきた人とかに読ませるのにはとても良いんじゃないかと思った。

2022/10/4読了


シンプルな文章を書くための本。なぜシンプルに書くかの説明から始まり、具体的なテクニックの紹介や、応用事例の紹介がある。後半はUXに関する話題があり、「透明度が高い(プロダクトに溶け込んでいる)文章が最高」という主張にはなるほどと思った。一方コピーライティングは意識に残る文章を目的にしている。これらの違いを意識すると文章を見る目が変わりそうだ。全体的に薄い内容なのですぐに読める。


ネガティブ・ケイパビリティとは、「答えが出ない事態に対してじっと耐えることができる力」のこと。「曖昧耐性」に近いような言葉だが、個人的な理解では2つの言葉は異なるように感じた。「曖昧耐性」は「ある答えが出ない問題に対して個人が感じているフラストレーションの度合いの強弱を表したもの」というニュアンスだが、「ネガティブ・ケイパビリティ」は「ある答えが出ない問題に対してじっと耐えることで向き合おうとする気持ち」というニュアンスが感じられる。前者はその人の性格が主成分だが、後者は行動が主成分になっていそう。つまり曖昧耐性が低い人が、ネガティブ・ケイパビリティを意識して行動することはできると言えそう。(調べたけどこれらの詳細な定義はあまり見つけられなかった。)

この本ではまずネガティブ・ケイパビリティという言葉を作り上げた詩人キーツの半生を紹介し、この言葉を精神医学の世界に持ってきた医師ビオンも合わせて紹介している。「分かりたがる」性質を持つ人間の脳と、それによる弊害を紹介したあと、精神医学で活躍しているネガティブ・ケイパビリティの考え方が具体例豊富に紹介されている。関連する話題としてプラセボの話がある。また、ネガティブ・ケイパビリティが関係する世界として芸術、文学の紹介がされたあと、ネガティブ・ケイパビリティとは反対の考え方が顕著に出てしまった現代の教育と戦争について述べられている。

前半は納得部分も多く、教養として読んでいて面白かった。精神医学における目薬(この本ではネガティブ・ケイパビリティのもと患者を見守ることをそう呼ぶ)なども納得。一方で、ネガティブ・ケイパビリティに基づいた振る舞いを客観的に見ると、「どっちつかず」のような人になりそうだ。この本の最後に寛容さが大事で、それが無いと戦争が起きるという主張はとても同意するが、かと言って政治という世界でどっちつかずの姿勢がどこまで評価されるのか(評価されるべきなのか)は疑問に残る。

全体的に面白かった。


セールスコピー大全:見て、読んで、買ってもらえるコトバの作り方

仕事にも役に立つかなと思って読んだ本。訴求の考え方や、具体的な作り方、周辺情報などが書かれている。その商品を利用することで得られる価値のことをベネフィットと定義しており、その上で顧客を以下の3タイプに分けている。

  1. 商品を知っている。買う気マンマン

  2. 商品を若干知っている。まだ買う気はない。

  3. ベネフィットに興味がある、その商品を知らない。

この分類を前提に、それぞれの人たちに対してかけるべき言葉が変わる。これはたしかにと納得した。

具体的なやり方なども書いてあり、こういうのを見るとネットの広告のコピーを見る目が変わりそうだ。面白かった。


ソフトウェアアーキテクチャの基礎 ―エンジニアリングに基づく体系的アプローチ

ソフトウェアアーキテクトを目指す人に向けて、ソフトウェアアーキテクチャとはなにか、どういうアーキテクチャがあるか、どういうアーキテクトが望ましいかが書かれている本。

この本で紹介されているソフトウェアアーキテクチャの第一法則がほんとにすべて。

ソフトウェアアーキテクチャはトレードオフがすべてだ。

ソフトウェアアーキテクチャの世界に絶対解はない。あちらを立てればこちらが立たずの世界なので、状況を常に判断し”いい感じ”の選択をすることが求められる。状況は絶えず変化するものなので、第二法則もまた大切になる。

「どうやって」よりも「なぜ」の方がずっと重要だ。

この2つの法則はとても大切で、イテレーティブに改善していく環境やチームに持っていくことを意識していきたい。

一方でこの本で紹介されている言葉があまり一般的な言葉ではないようなものも多かった、影響力ありそうだし、そのうち一般的になるのかな。

社内の輪読会で読んだ本、みんなで色々突っ込んだりして楽しかった。


HTML解体新書-仕様から紐解く本格入門

HTMLの仕様をガッツリ説明した本。仕様書の読み方も書かれているので、「知識を得るための知識」が得られる本。

HTMLの構文自体はシンプルなので、それっぽい実装はすぐできてしまうが、セマンティクスを理解して実装できているかと問われると怪しい部分がある。本書ではそれらの仕様が網羅的に掲載されているため、知識の整理に役に立った。このあたりは今後の実装で意識していきたい。

後半は特にアクセシビリティに関して書かれており、これまでそういう視点を持って実装していなかった自分にとっては新鮮な内容だった。記載されている内容は理解できるが、実践するにはなかなか重いなぁと思ったのが正直な感想。

参考:Webエンジニアとしていま知っておきたいWebアクセシビリティ


欲望で捉えるデジタルマーケティング史

タイトルにマーケティングとあるが、インターネット史を扱った本。インターネットの普及とそれに伴う生活スタイル、そこから派生したデジタルマーケティングの変化を、主に国内を中心に時系列に紹介している。

技術やサービスの変化、企業の広報活動の意識の変化、デジタルマーケティングの重要性の認知に対する変化、社会の変化などといった様々な変化が整理されている。

自分はマーケティングについて素人ではあるが、歴史を知ると今身の回りで行われているマーケティング活動への見方がちょっと変わるような感覚がある。

インターネットとともに過ごした自分にとっては懐かしいワードが飛び交うため楽しく、一気に読んでしまった。


良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門―保守しやすい 成長し続けるコードの書き方

サブタイトルの通り、保守しやすい(変更容易性が高い)コードの書き方を説明した本。良くないコードが出てきて、何故良くないのかを説明して、良いコードに変えていくという構成になっている。Javaをベースにしているので、Javaに特化したような内容もある。全部で17章あるが、前半より後半の方が面白い章が多かった気がする。特に13章の「モデリング」はとても良い内容だった。

各章の粒度の差がかなり大きく、Javaに特化しすぎたような話があるかと思いきや、名前やモデリングなど、プログラミング全般で言えそうな話もある。本全体を通して粒度の波が激しく、構成がちょっと気になる部分がある。説明をする上でしょうがない部分もあったのだろうか。


オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理 WEB+DB PRESS plus

融けるデザインを勧めてくれた人が次に勧めてくれた本。オブジェクト指向UIに関する概念、哲学から、具体的な手法まで網羅的に紹介している。オブジェクト指向UI自体は歴史が古く、1980年代まで遡る。歴史は古いが中身は古くない。それどころか現代のソフトウェア開発を進めていく上でより大切にしていきたい考え方だと筆者は主張している。自分もこの考えには大いに同意である。冒頭で松屋の地獄のような券売機のUIが紹介されており、全く同じ嫌悪感を抱いていた自分は一気に心を掴まれた。「タスク指向」という言葉でその気持ち悪さが言語化されていて、読んでいて納得した。

なぜ,あなたはJavaでオブジェクト指向開発ができないのかのUIデザイン版って感じがした。名詞を抽出するみたいなプロセスが非常に近いし、そもそもエンジニアリングとデザインは概念を整理するというところで共通のものを持っているんだなと再認識した。

一方で、この本で言いたいことは1章と2章にまとまっていると思う。ワークアウト系はやっていない。時間があるときにやってみようかな。


メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問

「具体と抽象」と同じ著者(細谷 功)。メタ思考の重要性と、それを実施するためのコツが書かれている。言いたいことは「具体と抽象」と同じだが、問題形式で与えられるため頭の体操のように読むことができる。最後のビジネスアナロジーとかは読み物として面白かった。

メタ思考を持つことでひとつ上の視点を持つことができ、それによって気づきを得たり、思い込みから脱却したり、創造的な発想ができるようになる。メタ思考を行うコツとして、大きく「Why」を考えることと、アナロジーを見付けることが挙げられており、問題と解説を通して考え方(の一例)を知ることができる。


具体と抽象

「具体」と「抽象」の違いについて、様々な視点で説明している本。抽象的な思考ができる人や、その視点の存在を知っている人について「見えてしまった人」と表現しているのが面白い。自分は前職の関係でこういうことについてはかなり意識させられてたので、この本から新しく何かを得ることはあまりなかった。(が、この本に書かれていることはとても重要)具体の思考でしかできない人に出会ったら紹介してあげたいと思った。短くて読みやすい。


UIデザインの教科書[新版] マルチデバイス時代のインターフェース設計

Webエンジニアとして気になったので読んだ本。PCのブラウザに限った話だけではなく、タブレットやTVのUIについても検討されている。表現に関するカタログ的な本かなと思って読んでみたが、物理媒体としての性質の違いに始まり、人間特有の認識の仕方の説明、サービスが持ちうる階層構造の話など、もっと前段の話がメインで、読み物としてとても体系立っている本だった。(Webの部分に関しては)今の会社に転職してから業務で扱っている範囲が網羅されているので、自分にとっては新しく何かを得る本ではなかったが、知識の再整理にとても良かったし、これからWebエンジニアを目指す人にはぜひ読んでほしいと思える本だった。

以下個人的メモ。直近だとパンくずリストに関して、複数の導線が存在する場合どうするか考える場面があった。この本ではそういう場合の表示方法として「優先型」「複数型」「変動型」の3つあると書かれており、少なくとも変動型は実装コストのワリにメリットが低いって明示的に書いてあって自分の認識と一致していたのでちょっと安心した。

関連リンク

Motion


エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド

キャリアについて考えるかと読んだ本。管理職も様々な状態が存在しており、それぞれを細かく説明している。人の管理に関してはSIer上がりの自分にとってはわりと馴染み深い話だったりするので、共感しながら読んでいけた。章が進むに連れて役職も上がっていく構成なので、正直最後の2章(複数の管理者の管理、経営幹部)についてはあまり頭に入ってこなかった。管理職にはあまり興味ないし、正直この本を読んでも管理職に対してあまり魅力を感じなかった。(もちろん、この本は管理職に興味を向ける本ではない)ただ経験としてはどこかでやって置きたい気持ちがあるし、多少向いているとは思う。


教養としての大学受験国語 (ちくま新書)

教養とは物事を考える上での軸である。この本ではそう教養を定義した上で、世の中の考え方を大学受験国語という馴染み深い題材で紹介してくれる。章ごとにトピックがあり、はじめにトピックに関する導入文があり、その後入試問題を解く。その解説を通してトピックを深ぼっていく構成になっている。新書で300ページ程度の本だが、一問一問真剣に考えたため読むのにかなり時間がかかった(5日ぐらい?)2000年に書かれた本であるため、今の時代で再度議論したら変わる部分も一部ありそうだが、大体において色褪せないように思えた。面白い。


未来は言葉でつくられる

明確なビジョンを伝える言葉の重要性が書かれている本。「一行経営戦略」と書かれているように、有名なプロダクトや会社は明確なビジョンを持ち、かつそれを言葉で伝え、人々にイメージさせていた。この本ではそれらの重要性、実例30、そして具体的に言葉で表現する方法が書かれている。特に事例が面白いので事例だけでも良いからもっと読みたい。


別記事で感想文書いた


謎解き面白い


1on1のドメイン知識をつけたくて読んだ本。部下をもつリーダーに向けて書かれているので、部下として1on1に参加している自分からすると、こういう考え/理念のもと1on1行っているんだなとちょっとメタな視点を持つことができて面白い。

「人は失敗から学ぶ。一方分業化が進むことで失敗しないような仕組み化が進んでいる。そのため失敗の経験が減っている。ゆえに意識的に経験から学ぶ必要がある(そこで1on1)」というのは確かになぁって思った



別記事で感想文書いた


統計の勉強を進めていく中で読んだ本。5時間ぐらいで読めた。

統計検定2級の問題が合格点ぐらいには取れるようになった状態で読んだ。計算方法はわかるが本質がよくわかってないみたいな状態の自分にピッタリの本だった。

よくある不偏分散ではなく普通の分散で記述しているため脳が混乱した。